南部梅林 みなべ町で梅干しの原点を知る
今年もはやひと月が過ぎ、梅の季節がやってきました。
梅の名所はたくさんありますが、ありすぎて迷ってしまいますね。
今回は、梅干しの原点を知るというテーマで(?)南部(みなべ)梅林を紹介しますね。
南部梅林 みなべ町とは
和歌山県の中央に位置するみなべ町は、日本一の梅の産地です。温暖な気候であり、梅の他には紀州備長炭も有名です。
また、世界遺産である熊野古道も町内を通っています。
古道随一の海沿いルートである千里の浜は、絶滅が心配されているアカウミガメの産卵地です。
もちろん温泉にも恵まれ、四季を問わず、たくさんの観光客が訪れます。
観光、文化、温泉などさまざまなものに恵まれた町が、みなべ町なのです。
この町には、岩代大梅林と南部梅林という二つの有名な梅林がありますが、今回は南部梅林を訪れてみます。
南部梅林梅祭り
(JRの南部駅から臨時バスで約10分)1月25日から3月2日の、土曜日と日曜日のみの開催です。
おもなイベントは、野点(野外のお茶会)、梅茶サービス、紀州梅林太鼓演奏、そして有名なのが梅の種飛ばし大会です。
見ごろは2月中旬、3月になると毎年散ってしまうそうです。
南高梅の発祥の地
ここの梅林は、南部川沿いに沿った緩やかな山の斜面にずっと広がっています。その様子は「一目百万 香り十里」と言われ、日本一の梅の名所いわれるゆえんです。
梅の種類は、もちろん南高梅!ここがその発祥の地です。
南高梅とは、今や日本一のブランド品として有名ですね。この町で6割以上が生産されています。
日々食べているものがここで生まれている・・と考えると、それだけでも身近に感じますね。
南部梅林の魅力
見渡す限りの美しい白梅と、足元の菜の花、歩き始めると甘い香りにつつまれる南部梅林。ここは、散策コースが整備されていて、全長4キロ、約1時間で歩ける上に、途中には梅林と梅農園の大パノラマを見ることができます。
他の梅の名所が景観美だとすると、南部梅林は、収穫物としての開花の喜び、丹精込めてつくっている人々の手やぬくもりを感じることができます。
途中にある梅公園では、紅梅をみることもできます。お弁当を広げるのに最適な休憩所です。
梅林入口までの道は、普段は農家の倉庫となっていますが、この梅祭り期間中は出店に変身します!
思わずあれもこれも買ってしまいたくなりますが、帰りまでぐっとがまんしたほうがいいかもしれません。
南部梅林のおすすめ名物
「かたやまのいももち」はいつも大行列です。優しそうな年配のご婦人(思わずおばあちゃん!と言いたくなるような笑顔です)が作っています。
じゃがいもではなくて、さつまいもと米でつくるふわふわのもちの中には、こしあんが入っています。かなりやわらかいお餅です。
また、昼食におすすめなのが、めはり寿司。
熊野地方の郷土料理、和歌山県の特産品として有名です。
めはり寿司とは高菜でつつまれたおにぎりのことで、その大きさとおいしさから「目をみはる」寿司なので、目はり寿司なのだそうです。
そのほかにも、梅ジュース、梅酒、梅チューブ(梅ペーストのチューブです。これ一本で料理にいろいろ使えます。)、たくさんの出店が帰り道に待っています。試飲、試食もできるので楽しめますよ。
その他のおすすめ
南部梅林から、岩代梅林まで足を伸ばしてもいいですし、せっかくなので「梅体験」はいかがでしょうか。梅もぎ体験はもちろん季節の6月しかできませんが、梅ジュースや梅干し作りは通年でやっているところも多いので、ぜひチェックしてみてくださいね。
梅干しの工場見学も楽しいですよ。
参考
みなべ観光協会 http://www.aikis.or.jp/~minabe/taiken/ume.html
南部梅林を訪れると、梅と私たちがつくってきた密接な関係をあらためて感じます。
かわいい梅たちが6月には、梅干しとなるためにお嫁に行くのだなあと思うと、花一つ一つがいとおしくてたまらなくなります。
皆さんもぜひみなべ町をおとずれてみてくださいね。